OMO/D2C時代に向けた チェンジマネジメントのグランドデザインとは ~オンラインセミナーのご案内~

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デジタルに関わる組織とリアルに関わる組織は、元来異なる考え方に基づき、別のKPI・組織で運用されてきた。昨今のOMOやD2Cへの注目の拡大、並びに新型コロナウィルス感染症(Covid-19)の世界的流行がもたらす半強制的なデジタルへの移行開始により、デジタルとリアルの組織や考え方は融合に向かうはずであるが、その新しい在り方は示されていない。そこで、新しい融合の姿への移行のキーとなるカネとヒトの2つのリソース配分の再設計の在り方をどのように形作るべきかの示唆を提供したい。

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OMO/D2Cのビジネス推進の本当の難しさ

OMO/D2Cスタイルを採用する上での本当の難しさは、現状のビジネスから変化させて、推進させていくことにある。新規のビジネスを立ち上げることも当然ながら難しさを伴うが、既存のリテールビジネスから変化させていく方がはるかに難しい。

たとえば、従来はよい商品を作ることにこだわり、後の販売を販社や流通にまかせるメーカーが、D2Cを手がけるとなると、これまでとは異なり、コミュニケーション戦略や販売戦略のみならず、自ら販売や顧客とのコミュニケーションを行うために小売りや通販、ダイレクトマーケティングの考え方を取り入れる必要がある。また、顧客へのアプローチ手法の変更、業務や仕組みの変更、求められる能力の変更など、変わるべきものの変更幅が大きい上に、これまでリアルで販売していたものをデジタル上で連携しながら売るためには、これらの組織が合体/融合する可能性さえもある。そこに、OMO/D2Cビジネスを進めていく難しさがある。

この難しさを突破していくための一歩目は、OMO/D2Cのビジネス推進を行う前に、融合するための計画、“チェンジマネジメント計画”を立案する必要である。これは言い換えれば、リアル/デジタルの融合後のゴール設計の後、それに向かって現状のビジネスから変化するための設計が必要ということである。

OMO時代に必要な2つのチェンジマネジメント要素

チェンジマネジメントでは、フィナンシャルリソースの再配分とヒューマンリソースの再配分・再配置が要になる。注意しなければならないのは、顧客への価値提供や施策が中心となる「OMO/D2Cのフロント設計/CX構想」を検討しただけでは、チェンジマネジメントには至らないということだ。実施に向けたキーファクターである「OMO/D2C収益・顧客流出入構想」・・・フィナンシャルリソースの再配分、「OMO/D2C活動構想」・・・ヒューマンリソースの再配置の2つも合わせて必要な要素となる。

3つのキーファクターの関係性

3つのキーファクター「OMO/D2Cに関するフロント設計/CX構想」、「OMO/D2C収益・顧客流出入構想」、「OMO/D2C業務・活動構想」は、互いに連動しあっており、1つのファクターが変わると他の2つのファクターの在り方も変化する。そのため、「OMO/D2C収益・顧客流出入構想」、「OMO/D2C業務・活動構想」をしなくては、チェンジマネジメント計画の立案に至れないのである。

 

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(図1)3つのキーファクターの関係性

KPIがキーファクターの連動の仕方を理解するカギ

「OMO/D2C収益・顧客流出入構想」、「OMO/D2C業務・活動構想」を具体化するためには、3つのキーファクターが具体的にどのように連動/変化するかを理解するための、共通の中核となるKPI項目の

導出が必要となる。どのような種類のKPIがあるかの詳細は割愛するが、「OMO/D2Cに関するフロント設計/CX構想」を起点とする具体アイディアの創出によりKPI項目を導出し、KPIを起点としたシミュレーションにより収益性の変化や費用アロケーションのあるべき状態、また必要な能力や業務工数というところが可視化できる。また、統合的な事業シミュレーションを実施することにより、複数年での収益計画や投資計画を含む成長計画の立案に至ることができる。

シミュレーションなしでは不整合を生む

「フロント設計/CX構想」「収益・流出入構想」「業務・活動構想」の三者の連携の形は、既存のビジネスにも存在し、現状での3つのキーファクターの一貫性が成り立っている。更に言うと、リアルビジネスとデジタルビジネスの組織が分かれている状況では、リアルにはリアルの、デジタルにはデジタルのビジネスにおける別々の一貫性がそれぞれ存在する。従って、OMO/D2Cビジネスへの移行の際、これをそのまま踏襲すると、一貫性は破綻する。例えば費用の面だけ切り出すと、リアルビジネスにかかる費用とデジタルビジネスにかかる費用は足し算となる。実際、足し算をした状態ではビジネスは成り立たず、新しい融合したビジネスにおいては、新しい費用のアロケーションが必要であり、ビジネス全体でも新しい一貫性が必要なのである。

cbp4_0710_2(図2)シミュレーションしないとどうなるか

 

OMO/D2Cビジネスに向かうチェンジマネジメントにおいては、費用構造・投資構造や組織・業務の再配分、再配置が必須であり経営者層(経営企画室)・ブランドマネージャーのリーダーシップが求められ、そのため、会社ゴトとしての取組みが重要となる。

当社では、ビジネスモデルや事業開発に対する深い見識と経験、マーケティングや組織といった横断テーマに対する幅広い対応力に基づき、チェンジマネジメントに必要な投資・費用アロケーション移行計画や組織移行計画の設計から実装に至るまでを一貫してサポートしている。

本サービスにご興味のある方は、ぜひサービスページをご覧の上、資料ダウンロードまたはお問合せいただきたい。

また、この内容を詳しくご説明するオンラインセミナーの開催を予定している。セミナーでは、新型コロナウィルスの感染拡大によるD2CやOMOへの注目の拡大と半強制的な移行にあたり、デジタルとリアルの組織や考え方を融合させるためのキーとなる「カネ」と「ヒト」のリソース配分の再設計に加え、組織実装の在り方についてもお話しする予定である。

ご興味のある方は、ぜひ下記の申込フォームよりお申込み・ご参加いただきたい。

 


―本内容を詳しくご紹介するオンラインセミナーを実施いたします―

「アフターコロナ時代の成長を加速させるチェンジマネジメント」
日 時:2020年7月17日(金)16:00~18:00
ツール:ZOOM(事前の登録とアップデートをお願いいたします)
登壇者:博報堂コンサルティング エグゼクティブマネジャー 山本 曜平
    博報堂コンサルティング シニアマネジャー 小宮 弘行

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※本セミナーのお申込みにつきまして、博報堂および博報堂DY ホールディングスグループのNDA およびレギュレーションにより、セミナーのご参加をお断りさせていただく場合がございます。またセミナーでのディスカッション内容は、セミナー事後レポートに掲載させていただくことがございます。予めご了承ください。

 



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