<第1回>成長に向けたブランド戦略 ― 顧客の知覚で市場捉え直す

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ブランドと聞いてどのような企業や商品を思い浮かべるだろうか。高級ファッションブランドを思い浮かべる人もいれば、デジタルの先進企業の名前を思い浮かべる人もいるだろう。

一般的にブランディングとは自社や自社の製品の魅力を伝えるための活動を、ブランドとは受け手である生活者や顧客の間で、魅力的に感じられるイメージが蓄積した企業や製品・サービスを指す。スタートアップ期の企業においても、自社の存在や製品・サービスを知ってもらい、よい印象を持ってもらうことは重要なテーマの一つだろう。それらはブランド戦略のメインテーマの一つだが、ブランドという視点を持つことの意義はそれだけではない。

優れたブランドは、時として既存市場に変革をもたらしたり、新たな市場を創造することがある。そうしたブランドのアクションを紐解いていくと、その背後には顧客の知覚に対する戦略的なアプローチがあることが分かる。「よい印象を与える」という範疇を超えて、顧客が前提とする知識や先入観に働きかけ、自社に有利になるように変化させる。あるいは、生活者の意識潮流を捉え、共感できるビジョンや価値観を示すことで、あたらしい生活価値をつくりだす。

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※図: ブランド戦略においてめざすこと

我々は通常、競合企業のひしめく既存の業界を前提に事業戦略を考える。リアルな勝つためのプランを考える上ではそれも重要だが、それだけでは大きな成長のビジョンはなかなか見えてこない。既存市場という枠組みから離れ、顧客の知覚という視点から市場を捉えなおすことで、状況を突破する道筋が見えてくる。連載では、そうした事業成長の実現手段という側面にもスポットを当てながら、ブランド戦略について考えていきたい。

(日経産業新聞 2015年11月25日付朝刊 スタートアップ面「ビジネス事始め」掲載)


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